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相続事前対策とは

相続事前対策

誰しもが直面することとなる相続。現状は相続が発生してから、動き出す人が多いかもしれません。その後、思いもしなかった遺産分割のトラブルや税金等の問題を抱えてしまう方も少なくないはずです。
ここではそんなトラブルを無くす、若しくは軽減するために相続発生前にできることを紹介いたします。

遺言書を作成する

一番ポピュラーな事前対策は、この遺言かもしれません。あらかじめ相続の対象となる遺産の分配方法を決めているだけで、大半のトラブルは未然に防げる可能性があります。一度作った遺言の訂正変更も新しい遺言書を作ることで出来ますので、思い立ったら作っておくという感覚でも良いかもしれません。
ただし、遺言書も万能ではありませんので、より完全な形(まったくトラブルが起きない形)で対策をしたいというのであれば、他の方法と併用することとなります。
具体的な遺言書の作成方法は、こちらをご覧ください。

生前贈与

相続の対象となる財産を、相続発生前に相続人や相続人以外の人に贈与することを、生前贈与と言います。
  主として相続税等の対策のために行われることが多いですので、相続税の課税の対象となるような財産をお持ちの方は、考慮に入れてみても良いかもしれません。
ちなみに現在(平成23年10月時)の相続税の基礎控除額は簡単に計算すると

基礎控除額=1000万×法定相続人の数+5000万

となっております。例えば、相続人が3人いれば、基礎控除額は8000万円になり、つまりは8000万円を超える財産でない限り相続税はかからない計算となります。ただし個別の案件によって違いが出てきますし、法律が変わると控除額も増減いたしますので、注意は必要です。

以下では、贈与による代表的なメリット・デメリットを挙げていきます。

生前贈与のメリット

①相続人以外(孫など)への贈与

通常、相続開始前3年以内に贈与された財産は、相続財産に含めて相続税の計算をすることになっています。しかし法定相続人ではない者(例えば孫など)に贈与したものは相続税の課税対象とはなりません。もちろんこの場合でも110万円を超えれば贈与税の対象となります。また、受贈者(贈与を受ける人)が未成年者の場合、未成年者の法定代理人(両親) のサポートが必要になりますので、注意が必要です。

②価格が上がりそうな財産

収益が発生する財産の贈与価格の上昇が見込めそうな財産及び定期的に収益が発生する財産については、価値の低いうちに先に贈与しておくことで、相続時の負担がより軽くなります。

③計画的な贈与

贈与税非課税枠内(110万円)や贈与税のかかる贈与などを繰り返すことにより、相続財産全体を減少させ、相続税の負担を軽くすることになります。

以上は代表的なメリットとなります。しかしながら、個別の事案により必ずしもメリットと成り得ない場合があります。生前贈与を積極的にお考えの方は、必ず専門家(税理士など)に相談してから行った方が良いと思われます。

生前贈与のデメリット

①非課税枠内の贈与でも贈与税を課税される場合がある

例え、110万円以内の贈与であるからと言って、全く課税されないわけではありません。例えば、毎年同じように110万円を定期的に贈与していた場合、税務署に「一括の贈与」として判断されてしまうと、贈与税がかかることになりますので注意が必要です。

②遺留分減殺請求される場合がある

遺留分というのは、法定相続人(兄弟姉妹の相続人を除く)に対して、法律で決められた最低限の相続分です。この権利は相続人が行使しなければ、何もありませんが、請求された場合はその分を相続人対して渡す必要があります。この遺留分の請求が生前贈与にも及ぶことになるのです。
 相続開始前1年以内にされた贈与に対して及ぶ他、それ以前に贈与されたものでも贈与する側と受ける側の双方が、遺留分を侵害していることを知りながら贈与がされた場合にも遺留分の減殺請求は及ぶことになります。

その他贈与税の控除


婚姻期間20年以上の夫婦が居住用不動産やその資金を配偶者に贈与するときは2,000万円までは無税となる。


その年1月1日において65歳以上の親から20歳以上の推定相続人に対する贈与は、この制度を利用することが出来ます。基本的に基礎控除額は2500万円となります。
この制度を利用すると贈与税はかからないことになりますが、相続時に相続税として課税されることになります。
 また、一度この制度を選択すると、撤回は効かず、暦年控除である110万円の基礎控除も利用できなくなるため、熟慮の上選択することが肝要です。

相続事前対策として

  上記にあげた方法、制度が事前対策としてのポイントとなると思われます。一番実行に移しやすい遺言書も万能ではありません。生前贈与の記述にも書いた通り、遺留分減殺請求というものがあります。例え遺言書で特定の相続人だけに相続させる内容で指定しても、後日遺留分減殺請求がされれば、財産を受け取った相続人は遺留分だけ、渡すことになります。
  完全に後日の遺産変動が起きないような準備をするのであれば、例えば遺言書と遺留分放棄の申立(裁判所に申し立てる)を併用するなどが考えられます。しかし遺留分の放棄は、放棄する推定相続人本人はしなければなりませんので、十分な理解と協力は不可欠となります。
  相続は、個別の事案により必要な対策が大きく異なってきます。大事なのは、専門家の話を聞き、自らのケースにあった対策を取ることです。特に相続税、贈与税などは素人には分かりづらい範囲ですので、判断決断を急がず、専門家の意見をよく聞くことをお勧めいたします。